音機館ジャズ大阪|ジャズ・レコード、コレクターズ・アイテム盤

「ジャズ・レコード、コレクターズ・アイテム盤」、と言う立派なタイトルをつけたのですが、実は筆者は決してコレクターではないのです。

得てしてこうした場合、ブルーノートのオリジナル盤のご紹介、となるのでしょうが、筆者にお金に余裕があった頃は、
お金をオーディオ機器に投資していたことから、高価なオリジナル盤をほとんど持っていないのです。

そこで、申し訳ないのですが、ジャズ初心者の為の、筆者のジャズ・レア・コレクターズ・アイテム盤をご紹介したいと思います。

 

1・ブルーノート、オリジナル盤

これは、ハンク・モブレイの『No Room for Squares』で、NOが4149のオリジナル盤。

NO・4100~4250までは、ブルーに白のセンター・レーベルで、住所がNEW YORK、USAになっています。

ジャズ初心者の方は、「ブルーノート オリジナル盤 識別方法」で検索してみて下さい。いろいろと出てきますよ。

では、何故、オリジナル盤にこだわるジャズ・ファンが多いのかをご説明いたします。

レコードは言うまでもなく、マスター・テープからカッティング、プレスを施されるものですが、
オリジナル盤は、マスター・テープがまだ良質な状態にある段階でカッティング、プレスを行います。

現在、リイシュー盤のレコードが多数、出ていますが、50年以上は経過したマスター・テープから
レコード化する為の作業を行う訳ですが、マスター・テープの経年劣化をデジタル補正で修復します。

ただ、元々のマスター・テープが経年劣化しているのですから、デジタル補正をしても、良質なマスター・テープの音は
よみがえりません。残念ながら。

そうしたことから、マスター・テープが新品な段階で制作されたオリジナル盤は、大きな音の鮮度を保っているのです。

すなわち、音が新鮮で、生々しいのです。

これが、ジャズ・ファンの多くがオリジナル盤にこだわる最大の理由。

私がハンク・モブレイの『No Room for Squares』のオリジナル盤を購入したのは、2004年でした。

それで、私がハンク・モブレイの『No Room for Squares』のリイシュー盤と比較試聴をしたら、
最初の各楽器の質感からして、もう音が違うのです。

本当に、音が新鮮で、生々しいのです。

そうは言っても、オリジナル盤の蒐集をできるのは、一握りの富裕層のみ。

私も、私の友人たちもオリジナル盤に関しては、ほんの数枚を所有しているのみ。

では、リイシュー盤のレコードの全てがダメなのか、と言うと決してそうでもないのです。

レコード会社によっては、本気を出せば、相当良い音質のレコードをつくります。

 

2・驚愕したリイシュー盤のレコード

今からもう10年くらい前になるでしょうか。日本のCBSソニーが、マイルス・デイヴィスのアナログ・BOX・セットを
限定生産し、発売しました。180g盤。

私は、一切期待することなく、大枚をはたいて、そのBOX・セットを購入しました。

期待しなかった理由ですが、一番大きな理由は、
日本人がカッティング、プレスを行うと音が几帳面になってしまう傾向にあるからです。

ところが、CBSソニーのそのBOX・セットのレコードは、良い意味で私の期待を裏切ってくれました。

音に几帳面さなど一切なく、他のマイルス・デイヴィスのCBS盤と比較しても、各楽器の音の質感が非常に良く、
また、生々しさも十分にありました。

私は、マイルス・デイヴィスのCBSのオリジナル盤を借りて、聴いたことがありますが、さすがにオリジナル盤と
比較をしたら分が悪いのですけれども、十分に満足できるサウンドでした。

このCBSソニーのマイルス・デイヴィス、アナログ・BOX・セットは、ジャズに理解のあるオーディオ評論家からも
大絶賛されたものでした。

私が周囲の友人たちに、このレコードを聴かせたら、皆が驚いたものです。

ただ、残念ながら、予約の段階でこのBOX・セットは完売でして、予約をして買った私は非常にラッキーでした。

こうした経験からも、リイシュー盤のレコードのなかには、相当な高音質のものがあることが分かります。

それ故に、ジャズ・ファンに、お気に入りのレコードで高音質のものを求めて、同じタイトルのレコードを5枚はもっている、
と言う人が多いのが特徴です。

 

3・MONO盤、おそるべし!

一般的にステレオ方式がスタートしたのは、1958年頃とされていますが、1960年代半ばまでは、
レコーディング・エンジニアにとって、ステレオ方式は未知の分野、暗中模索の段階でした。

クラシックもそうですが、ジャズのレコーディングに際して、あるいは、レコード化の作業において、
モニター・スピーカーを1台で行っていたのです。

そうしたことから、実は60年代半ばまでのジャズのレコードには、ステレオ盤よりもモノラル盤の方が
音の定位が良いものが目立ちます。

筆者は2010年頃まで、オリジナル盤を買えない鬱憤を、MONO盤を買うことではらしていました。

写真は、ジョン・コルトレーンの『Live at The Village Vanguard』のMONO盤ですが、これが素晴らしいのです。

ジョン・コルトレーンなら他に、『A Love Supreme』、『My Favorite Things』等々を入手し、喜んでいました。

結構、当時はMONO盤収集に苦労したのです。

ですが、何やら最近、MONO盤のリイシュー・ラッシュのようです。

筆者が苦労をして収集したMONO盤のリイシュー盤が多数、出回っているようです。

ジャズ初心者の方には、1枚のタイトルについて、ステレオ盤とMONO盤の双方があったなら、比較試聴することをお勧めします。

きっと、楽しいこと間違いなし、ですよ。

(文 葛西唯史)


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★元大手レコード会社16年勤務
★元某大型輸入盤店でバイヤー歴20年
★某オーディオ機器メーカー25年勤務

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