レコード・ジャケットをアートの域へ!デヴィッド・ストーン・マーチンのジャケット・イラスト

レコードがまだSP盤であった時代、ジャケットは使われずに紙製のレコード袋に盤を入れて販売されるのが通常でした。こうした状況が変わったのは1940年代後半のビニール盤の登場からで、レコードごとにジャケットがデザインされるようになりました。ここから、ジャケット・アートの時代が始まりました。

そんなジャケット・アート創世期に、数多くのジャズ・レコードのジャケット・アートを手掛けたイラストレーター/デザイナーが、デヴィッド・ストーン・マーチンです。1913年にシカゴで生まれ、シカゴ美術館付属の美術大学で学んだ彼は、第2次世界大戦中に米国戦時情報局のアート・ディレクターを務めました。10インチや12インチのLPレコードが市場に現れたのは、まさに戦争が終わってほどなくしての事で、音盤だけでなくジャケットも作品の一部となっていったレコード文化の初期に、デヴィッド・ストーン・マーチンは素晴らしい貢献をしました。

今回は、デヴィッド・ストーン・マーチン(David Stone Martin)についてご紹介させていただきます。

■合衆国のアートとビジネスの交点

かつてのアメリカ合衆国は、音楽や美術においても経済においても、ヨーロッパの後塵を拝する国でした。こうした状況が変わったのはふたつの大戦で、戦禍を逃れた優秀な人材が、戦禍を逃れてヨーロッパから合衆国になだれ込みました。アインシュタインのアメリカ移住は有名な話ですが、音楽でもシェーンベルクやバルトークといったクラシックの頭脳がこぞって合衆国へ亡命。これが合衆国の文化レベルを引き上げました。

ふたつの大戦は、文化レベルだけでなく、欧米のパワーバランスをも変えました。合衆国はヨーロッパを凌駕する資本主義的世界体制の中心、分かりやすくいえばお金の中心地となりました。

■ロック、ポップ・アート…アメリカン・アートの特別な位置

西洋文化の中心がヨーロッパから合衆国に移った事で、美術や音楽のあり方にも大きな変化が起きました。「費用対効果」という経済優先の価値観が、音楽や美術にも導入されたのです。貴族や教会や大学といった大文化が色濃く残っていた頃のヨーロッパ文化は、アメリカに比べればビジネスよりも価値を優先する文化が残っていました。たとえば、クラシックの作曲家が管弦楽曲を書くときに、経済効率を優先するといった考え方は一般的ではありません。しかし強い大文化を持たず小文化しか持っていなかったアメリカでは、音楽や美術ですら経済効率が計算される事になりました。ハンバーガーチェーン、ロックンロール、大量生産のフォード自動車、ポップ・アート…20世紀以降の合衆国を象徴する文化が、最高のものではなく、常に経済効率を見据えたものでした。

■デヴィッド・ストーン・マーチンのジャケット・アート

ふたつの大戦が終わった後にアメリカで全盛を迎えた音楽が、モダン・ジャズでした。そしてレコードはSP盤からビニール盤へと移り、ジャケット・アート全盛の時代となります。ここでジャケット・アートの花形となったのが、デヴィッド・ストーン・マーチンでした。

社会派画家のベン・シャーンから影響を受けたデヴィッド・ストーン・マーチンのペン画は、スケッチがそのまま完成形となるイラスト様のものでした。しかしそれは20世紀絵画の課題にも見事に取り組む正統派のものでもありました。1901年から急速に広まった写真は、絵画に「実際にあるものを写実するだけでは写真に敵わない」という条件を与えました。ひとつの視点から対象を360度見渡す事が出来るピカソの絵のようなキュビスムも、実際に目に見えないものを描き出すシュールレアリスム絵画も、「写真では出来ないが絵画なら出来る」手法です。

マーチンのイラストは、特徴をフォーカスしてデフォルメする、インクという素材を活かす、時間を持たない平面画の中で運動を表現する…何らかの点で、常に写真には出来ない事を実現していました。そしてそれは、20世紀にアップライズしたアメリカ文化の特徴である費用対効果をも満たすものでもありました。

■デヴィッド・ストーン・マーチンのジャケット傑作選

マーチンは、ダイアル、マーキュリー、コロンビア、ノーマン・グランツのレーベルであるクレフとヴァーブなど、数多くのジャズ・レーベルのジャケットを手掛け、その数は100点を超えます。その中から、個人的に気に入っているものを紹介させていただきます。

『The Lionel Hampton Quartet』(Clef, 1953)、『Oscar Peterson / Plays Irving Berlin』(Clef, 1953)。この2作は、イラストの中に運動を入れています。ライオネル・ハンプトンはヴィブラフォンを演奏する手とマレットが幾重にも重ねて描かれて動きを表現し、オスカー・ピーターソンはその運動がピアノを演奏する左手に表現されます。

『Bud Powell / Piano Solos』(Mercury, 1952)。ピアノの譜面沖の向こうに見えるミュージシャンとプロデューサー、グランド・ピアノの弦のうえには演奏する手が3つ。スコアを読んで打合せし、試しに音を出し…というレコーディング風景がすべて見えるような秀逸なジャケットと思います。

『Billie Holiday Sings』(Mercury, 1953)、『Billie Holiday at Jazz At The Philharmonic』(Clef, 1955)。ビリー・ホリデイの2作は、絵画でアーティスト・イメージを決定づけました。ペン画だけでなくダークブルーとそれよりさらに濃い影で表現するセンスは写真では無理。うなだれる女のイラストも、アフリカン・アメリカンの苦悩をジャケットで見事に表現し、音楽の内容を視覚的に表現する事に成功しています。

『秋吉敏子 / Toshiko’s Piano』(Nogran, 1954)。墨絵を彷彿とさせる見事なグラデーションは水彩を組み合わせたものでしょうか、蓮を思わせる生け花と共に、アジア人ミュージシャンを視覚的にイメージさせるデザイン・センスには息を飲むばかりです。

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■ジャケット・アートを楽しむならレコードで

実は若い事のアンディ・ウォーホルもジャズのジャケットを手掛けた事があり、デヴィッド・ストーン・マーチンの手によるものに酷似しています。いわばマーチンのジャズ・ジャケットは20世紀のアメリカのポップ・アートの先鞭ともいうべき名作で、部屋に飾って鑑賞したいレベル。そのように楽しむなら、ジャケットの大きなLPレコードはもってこいです。

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