思い出のオーディオ機器(1)|JBL・S9500、S3100、タンノイ・カンタベリー15

今回はオーディオということで、思い出のオーディオ機器と題して、我が国に大きな影響を与えた、または、国産の名機を振り返ってみたく思います。   これをお読みの方で、存じていらっしゃる方には懐かしく思っていただきたいですし、お若い方には、「ふーん」、とでも思っていただければ幸いです。   ビンテージものではなく、25~30年くらいまで遡りたく思います。

 

1・JBL・S9500

1番最初のバーチカル・ツイン(仮想同軸)型のスピーカーは何か、筆者はよく知らないのですが、国産のレイ・オーディオはかなり早めに出たものと思います。   バーチカル・ツイン(仮想同軸)型とは、1本のスピーカーで中高域ユニットの上下にウーファーを置き、音の面で1種の同軸スピーカーにするものを言います。   それで、JBL社がS9500を出したのは1989年。   何故か大騒ぎになりましたし、筆者もそれなりに驚いたものです。   筆者が驚いた理由は、375を搭載したオリンパス以来、2inchスロートのコンプレッション・ドライバーを搭載していたからです(475Nd)。   ただ、このS9500、上下のウーファーのバッフル面積が少ないことから、背後の壁をバッフルに利用しないと巧く鳴ってくれないスピーカーでした。   しかし、S9500をマルチ・アンプ駆動し、巧く鳴った場合のS9500は、とんでもないスピーカーでした。 音楽がこの上なくリアルに聞こえました。   お値段がお値段でしたので、社会人になって間もない筆者に買えるはずなどなく、購入された方のお宅におじゃまし、S9500のサウンドを聴いたものでした。   筆者は、375信者だったのですが、マルチ・アンプ駆動をしたS9500の音を聴いた際には、(ほしいな~)、と思ってしまったものでした。   このS9500、お金持ちはFMアコースティックのアンプを用い、マルチ・アンプ駆動したものです。 実際、S9500とFMアコースティックのアンプの相性は、抜群でした。   他に筆者はクレル、マッキントッシュ、アキュフェーズのアンプを用いたS9500のマルチ・アンプ・サウンドを聴きましたが、それぞれの音が鮮明に思い出されます。   1993年にはS9500のモニター・スピーカーであるM9500が登場し、筆者を含むオーディオ愛好家をうならせたものでした。   本当に懐かしいスピーカーです。

 

2・JBL・S3100

S3100は、前にも取り上げたことがあるスピーカーですが、S3100の登場は衝撃的でした。   15inchウーファーにコンプレッション・ドライバーという本格的なJBL・サウンドをリーズナブルなお値段で買えるだけでなく、そのサウンドは、「まさにジムラン!」、でしたから衝撃的だったのです。   S3100を鳴らすのは、それほど難しくなく、シングル・アンプであればプリメイン・アンプでも鳴ってくれるスピーカーでした。   特に、ほぼ同時期に発売されたマッキントッシュのMA6800との相性が良く、JBL+マッキントッシュの黄金コンビによるサウンドには素晴らしいものがありました。   筆者はS3100を購入することができず、購入された方のお宅で聴いて、ため息を吐いたものでした。   筆者が今、オーディオ初心者であったなら、迷わずこのS3100の中古を購入します。   本当に安い金額で買えますし、その上で、本格的なジムラン・サウンドを楽しめるからです。   このS3100、その後、S5500の搭載されていた275Ndというコンプレッション・ドライバーを搭載し、MKⅡ化されました。

 

3・タンノイ・カンタベリー15

JBLもそうですが、タンノイをも支えたのは日本のオーディオ愛好家でした。   このカンタベリー15は、クラシック愛好家に殊の外、愛され、そして購入されたものです。   カンタベリー15は、まさにいぶし銀の音を聴かせ、オーケストラやヴァイオリンの弦のつややかさを素晴らしく表現しました。   筆者は、いろいろなアンプとの組合せでカンタベリー15の音を聴いたものですが、定番ではあるものの、やはりマッキントッシュとの組合せが良かったです。   特にC40&MC7300で鳴らしたカンタベリー15の音が好きでした。 筆者は、今もその素晴らしい音を鮮明に思い出すことができます。       オーディオの世界というものは、本当に奥が深くて楽しい世界です。   オーディオ初心者の方におかれましては、是非、勇気を出して、その扉を開いて下さい。 S9500は高いですが、S3100は安く買えますし、カンタベリー15のお値段も比較的リーズナブルです。

(文 葛西唯史)

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