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モダンジャズの進化はこの人と共に アコースティック期マイルス・デイヴィス特集

2020/01/6

ジャズを聴かない人でも、マイルス・デイヴィスの名前は知っているのではないでしょうか。モダンジャズの創始者チャーリー・パーカーと共演し、楽理面からジャズの進化を支えたギル・エヴァンスと共同作業を行い、モード・ジャズからエレクトリック・バンドの結成まで行ったマイルス・デイヴィスのキャリアは、戦後のジャズの歴史とそのまま重なります。モダンジャズを聴きたいという人にたった一人のミュージシャンを薦めるとしたら、マイルス・デイヴィスをあげるのが一番ふさわしいのではないかと思うほどです。
今回は、エレクトリック・バンド結成前までのマイルス・デイヴィスの名盤を紹介させていただきたいと思います。

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■Birth of the Cool (Capitol, 1957)

1949年と50年に行われた3つのセッションを合わせて作られたアルバムです。このアルバムは、米キャピトルから発売されていた10インチ盤『Classics in Jazz』に3曲(日本盤は4曲)が追加されて12インチ盤として発表されたという経緯があります。最大で9重奏となる大所帯で、アレンジをギル・エヴァンス、MJQのジョン・ルイス、ウエストコースト・ジャズの名アレンジャーであるジェリー・マリガンが行っています。
チャーリー・パーカーにあこがれてニューヨークまで出てきて一緒に暮らし、彼のバンドにも参加したマイルスが、まだ40年代というはやい段階で、ビバップではなくブラス・アンサンブルの作品に踏み込んだ点には謎が残ります。ところがそのアンサンブルが生み出す熱すぎずクールすぎもしない絶妙のソリッド感が素晴らしく、聴けば聴くほど病みつきになってしまいました。イーストコーストとウエストコーストのミュージシャンの混成であることが、絶妙の温度感を作り出したのかも知れません。
音楽以外にも、まだ無名に近かったギル・エヴァンスやジョン・ルイスをアレンジャーとして起用している点に、マイルスの審美眼が表れているように思います。

 

■Cookin’ (Prestige, 1954)

ジャズのレコード・レーベルであるプレスティッジとの契約を終わらせるために、マイルスは2回のセッションで4枚のアルバムを作るというハードワークを敢行します。これは現在「マラソン・セッション」と呼ばれていますが、このセッションから生まれたアルバムのひとつがこの『Cookin’』です。
このアルバムは、典型的なハード・バップ・セッションです。ハード・バップというと、簡単なヘッドだけ作り、最初と最後はテーマとしてそれを演奏、中間部分は同じコード進行でアドリブを行い、アドリブにおけるソロイストは順に代わっていく、という形で行う事が多いです。こういう形で演奏を行うと、ただ演奏しているだけになってしまう事も多く、同じセッションから作られた『Workin’』というアルバムなどは、そのように音楽が流れてしまった印象を覚えます。しかし、同じセッションにもかかわらず、『Cookin’』は素晴らしい音楽に聴こえます。理由はマイルスのアドリブの組み立て方の成功にあるように思えます。例えば、このアルバムに収録された、マイルス得意のナンバーである「My Funny Valentine」のソロですが、ただコード進行に合わせてアドリブしているのではなく、明らかに起承転結を作っているのですよね。これは、ライブハウスの叩き上げだけではなく、ジュリアード音楽院で学んだ楽曲のアナリーゼ能力がソロに現れた例だと思います。バップを演奏するトランぺッターとしてのマイルスの実力がどこにあったのか、それがよくわかる1枚ではないでしょうか。

 

■Kind of Blue (Columbia, 1959)

モード・ジャズの大名盤として知られているアルバムで、ジョン・コルトレーンやビル・エヴァンスといった才能の参加も、この音楽の完成に欠く事のできない要素となっています。発表以来、60年もの間ベストセラーであり続けているこのアルバムについて今さら付け加えて言う事などないでしょうが、それでもひとつ言えるとしたら、実はモードうんぬん以前に、録音を含めた音が素晴らしういのではないでしょうか。「So What」のトランペット・ソロ冒頭のミュート音、「Blue in Green」でのコルトレーンのソロのテナーの音など、音色だけで悶絶してしまいます。音楽というよりも音の良さに、私は何十年もため息をつかされ続けています。
マイルスとコルトレーンのアドリブの構成の仕方の差も面白いです。例えば、有名な「Blue in Green」ですが、当時のジャズの語彙から大きく離れたこのプログレッションを料理するために、コルトレーンは主題を提示し、それを発展させる形で物語を作ります。一方のマイルスは、変奏の音域を変えていくのです。こうしたソロの組み立て方にも表れるのですが、マイルスという人の才能は、トータルでものを見ることが出来る点にあったのかも知れません。

 

■At Plugged Nickel, Chicago (Columbia, 1965)

マイルス・デイヴィスはある特定の分野だけに才能を発揮するスペシャリスト型ではなく、トータルで良いものを作り上げるバランス型の人間だったのではないかと思うのですが、そういう人の場合、ジャズのような共同作業が前提となっている中で自分を表現する音楽では不利であったように思います。実際のところ、チャーリー・パーカーと共演していた頃は、パーカーやガレスピーやバド・パウエルといった強烈な個性を持ったソロイストの前に霞んでいましたし、自分がリーダーとなったバンドでも、コルトレーンのような強烈なアドリブを展開するプレイヤーと比較すると、マイルスのソロは抜けきらないものに聴こえてしまう時があります。
しかし、そのマイルスが爆発的なソロを聴かせていた時代がありました。それが、ウェイン・ショーター、ハービー・ハンコック、ロン・カーター、トニー・ウイリアムスでクインテットを組んでいた60年代半ばの事でした。このレコードはライブアルバムで、マイルスの爆発的なソロを聴くことが出来ます。このソロの凄まじい事と言ったら!すごいのはマイルスだけでなく、ロン・カーターとトニー・ウイリアムスは、曲の中で申し合わせたようにビートを倍にしたりテンポを変えたりと、信じがたいほどの変幻自在ぶりです。マイルス・デイヴィスを知らない人に1枚だけアルバムを紹介するとしたら、私ならこれを選びます。

 

マイルス・デイヴィスの音楽は、以降もエレクトリック・バンドを結成して続いていきますが、ジャズのメインストリームとしてのマイルスは、ショーター/ウイリアム素在籍時までと感じます。改めて聴き直してみると、全体を俯瞰できるバランス型であったがゆえに、モダンジャズ激動の時代に、その時々にふさわしい音楽を提示し続けられたのかも知れませんね。それにしても、『Kind of Blue』と『At Plugged Nickel, Chicago』の素晴らしさは、何度聴いても格別です。

 

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