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日本ジャズ・シーンの扉を開けた、大西順子(2)

2016/10/3

21世紀に入ってから大西順子の活動が停滞しました。

 

その間、ケイコ・リー、木住野佳子、山中千尋と言った、優れた日本人ジャズ・ミュージシャンが登場し、日本のジャズ・シーンを牽引していったのですが、皆がこう思っていたものでした。

 

(大西順子がいてくれたらなぁ・・・・・・)

 

ジャズ・ファンの皆が、リリシズムに溢れたハード・ドライビングする大西順子のピアノ・プレイに思いを馳せていたのです。

 

それほどまでに、ジャズ・ファンにとって、大西順子の存在は大きかったのです。

 

1・復活作にして意欲的な大名盤、『楽興の時』のリリース

 

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ですが、大西順子は2000年代の半ばからライブ活動を行い、徐々に復活の兆しを見せ始めていました。

 

筆者は、2006年に某サックス奏者をサポートする大西順子のライブに触れました。

 

サポートではあるものの、大西順子のプレイを聴いて、技巧の衰えはありませんでしたし、彼女独特のリリシズムも健在であったことから筆者は、いつの日か大西順子が復活を果たすことを期待していました。

 

それが2009年になって叶ったのです。

 

大西順子は『楽興の時』をリリースしました。

これがすごかった。

 

リリシズムに溢れたハード・ドライビングするピアノ・プレイは健在ながらも、楽曲において、シンコペーションにシンコペーションを重ねて、複雑な曲をいともあっさりと弾きこなしていることから、もう聴いている方は、ノリノリで聴けます。

 

大西順子作の楽曲の素晴らしさは言うまでもなく、既存曲。

エリック・ドルフィーの曲が3曲収められていましたが、その極めて斬新な解釈がすごくて、ドルフィーの曲を見事に21世紀流に再構築していました。

 

この『楽興の時』の出来は本当に素晴らしいもので、リリース当時に大西順子のベスト作に挙げたジャズ・ファンが多かったものでした。

筆者もその1人です。

 

翌年、大西順子はダブル・ベース構成の『バロック』をリリースし、ファンを感涙させたものです。

 

2・再度の復活作にして、より意欲的な大名盤、『Tea Times』のリリース

 

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その大西順子、その後、2度目の停滞期に入ったものの、その期間は短く、今年の6月にニュー・アルバム、『Tea Times』をリリースしました。

 

菊地成孔をプロデューサーに迎え、ドラム、ベース、ピアノのそれぞれのリズムが異なると言うポリリズム(複合リズム)の極地である楽曲もあり、とんでもなくすごいアルバムでした。

 

天才・大西順子ならではの音楽世界を創造したのです。

 

そして、それより遡る3月中旬に筆者は、この『Tea Times』に収められた曲を中心とする大西順子のライブに触れました。

ベースは井上陽介さん、ドラマーは山田玲(あきら)くん。

 

いや、これが、とんでもなくすごかったのです。

 

休憩を挟んだ2部ステージは、「クロマチック・ユニバース」(だったと思う)から始まったのですが、最初、ドラム、ベース、ピアノのリズムが合わず、やり直しを2度行ったのですが、3人のリズムが合ったら、3人がスパーク!

 

化学反応が生じたのです。

 

纐纈歩美の稿で記しましたが、化学反応とは、トリオなら、1+1+1=3ではなく、=が100にも1000にもなることを意味します。

それが生じたのです。

もう、筆者は狂喜乱舞。

 

ベースの井上陽介さんだけが冷静で、暴走する大西順子と山田玲をつなぎ止め、楽曲が崩壊するのを防いでいました(ベーシストって、大変な職業です)。

暴走する大西順子のすごさもさることながら、ドラマーの山田玲、バスドラの12連打や随所でロックのレッド・ツェッペリンのドラマーであるジョン・ボーナムのフレーズを聴かせ、その凄絶なドラミングが大西順子を煽り、大西順子がさらにスパークしました。

 

因みに山田玲の師匠は本田珠也氏で、本田氏はジャズ・ドラマーでありながら大のジョン・ボーナム、ファン。そうしたことから、ボーナムのフレーズを山田くんは本田氏から受け継いだのです。

 

そんな凄まじいライブを体験した後での『Tea Times』のリリースでしたから、もう筆者のヘビーローテーション・ディスクとなっています。

 

まだ『Tea Times』を聴かれていない方は、是非、『Tea Times』を聴いてみて下さい。

(文 葛西唯史)
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