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音機館ジャズ大阪|(2)ジョン・コルトレーン、プレスティッジ時代の名盤

2016/04/29

傑出した偉大なジャズ・ジャイアント、ジョン・コルトレーン。

 

1・コルトレーンの急成長をとらえた貴重なドキュメンタリー・アルバム、『Lush Life』

 

この『Lush Life』は、録音時期が1957.5.31、同8.16、1958.1.10とバラバラなのですが、この『Lush Life』では、
その録音時期に注意を払いながら聴くと、コルトレーンがサックス奏者として如何に急成長をしているかが分かる、
貴重なドキュメンタリー・アルバムです。

レッド・ガーランドには申し訳ないのですが、この『Lush Life 』において目玉となるものは、ピアノレス・トリオの楽曲です。

すなわち、メンバーがテナー・サックス、ベース、ドラムスというトリオ編成での楽曲です。

言うまでもなく、ジャズという音楽においてはピアノが大きな要素になりますが、そのピアノを欠いたぶん、
コルトレーンは己のサックス・プレイに集中せざるを得ず、そうしたことからコルトレーンのミュージシャンとしての
急成長を目の当たりにします。

ピアノがないぶん、コルトレーンは音楽に生命を宿すために、自分自身のテナー・サックスのプレイに集中していますが、
その集中度がすごい。

筆者は、ピアノレスだったがためのプレイにより、コルトレーンはサックス奏者としての演奏能力、
プレイヤーとしてのあり方を飛躍的に向上させたものと推察しています。

そうは言ってもレッド・ガーランドがピアニストとして加わった、「Lush Life 」、「I Hear a Rhapsody」も
素晴らしいのです。

2・アルバム、『Lush Life 』の意義

コルトレーンの後年のことになりますが、コルトレーンは大きな変貌を示し、アフリカ音楽やインド音楽の要素を
自分自身の音楽に取り込み、激しくサックスをブロウし、とんでもない音楽をつくり出しますが、
その基盤となったのが、このコルトレーンの初期のアルバムである『Lush Life 』にあったものと、筆者は推察します。

ピアノレスである以上、楽曲構成においてピアノのぶんをテナー・サックスで補う必要がありますが、
言い換えれば、それだけ楽曲におけるサックスの自由度がまします。

サックスの自由度がませば、コルトレーンにとっては、自分のインスピレーションに従い、
楽曲を自由にあやつることが出来るのです。

そうしたことから、後年、フリー・ジャズやフリー・ジャズに走る前のすさまじいコルトレーンの基盤が、
この『Lush Life 』ではぐくまれていたのです。

従いまして、この『Lush Life 』というアルバムがもっている大きな意義は、まず、コルトレーンの急成長を
とらえた貴重なドキュメンタリー・アルバムであり、次に、後年のコルトレーンの音楽的基盤がはぐくまれたアルバム、
と言うことです。

未聴の方には、『Traneing In 』を聴いた後に聴くことをお勧めします。

 

3・コルトレーン、初期の大傑作アルバム、『Soultrane』

シーツ・オブ・サウンド。『Soultrane』をして、そのサウンドをその様に評されていることは余りにも有名。

この『Soultrane』でコルトレーンは、サックス・プレーヤーとして、ジャズ・ミュージシャンとして、
1つの頂点を極めます。

処女作である『Coltrane』から順に追って聴いてくると、あたかもコルトレーンは、『Soultrane』の
青写真を当初から思い描いていたのではないのか、と疑うほどに、ドラマチックな変遷をたどってきています。

先に『Lush Life 』で記したように、やはりピアノレス・トリオを経験したからこそ、コルトレーンは短期間で
『Soultrane』の極みに達したのです。

この『Soultrane』は、全曲が大傑作で、安心して(聴いた当初は、興奮して)コルトレーン・サウンドに
身をゆだねることができます。

レッド・ガーランド、ポール・チェンバース、アート・テイラーとの絡みもスリリングで、
しかし、彼ら3人をバックに控えているが故に安心して己のサックス・プレイに集中するコルトレーン。

「I Want to Talk About You」は、コルトレーンのバラードの定番となる曲ですが、コルトレーンの
ファン同士がウイスキーのグラスを傾けながら話し合うものです。

(あんな、超高音でのバラードなんてなぁ)、と。

そう。超高音でのバラード。それまでのジャズになかったイディオムです。

それでいてヒステリックになることは一切なく、聴いている方は何か切ない想いに駆られてしまう名曲なのです。

永遠に語り継がれる音楽のマジック、ジャズのマジックなのです。

「ロシアの子守歌」という曲は

(タイトルが冗談だろう?)、と思うほどにシーツ・オブ・サウンドで埋められた楽曲。

この『Soultrane』は、アルバム全体が一大叙事詩で、また、シーツ・オブ・サウンドに満ちあふれている一大傑作、
初期のコルトレーンの大傑作です。

また、コルトレーンの音楽に対する初期衝動が見事に昇華された作品と言えます。

4・アルバム、『Soultrane』の意義

実は、これについて、コルトレーンがブルー・ノートに残した『Blue Train』を抜きにしては語れない要素があります。

『Blue Train』でコルトレーンは、作曲家としても大成功を収めた訳ですが、その作曲家としての要素が、
『Soultrane』において編曲家としても大成功させているからです。

『Blue Train』でコルトレーンは上手く作曲をした結果、編曲をする際にも新しい曲の形を上手くつくる術を身につけたのです。

そうです。この『Soultrane』がもっている大きな意義は、「稀代の天才音楽家、ジョン・コルトレーン」を
輩出させたことにあります。

コルトレーン・ファン、ジャズ・ファン、必聴の1枚です。

何故か、初期のコルトレーン、と言いますと、『Blue Train』ばかりが大きく語られる傾向にありますが、
筆者は、プレスティッジにおける4枚のアルバムを抜きにして、コルトレーンを語れずと思いますし、
さらに『Blue Train』を名盤と認めたうえで(筆者、大好きです)、この『Soultrane』を、
初期のコルトレーンの最高傑作と呼んでも不都合はないものと思います。

(文 葛西唯史)


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