【JAZZレコード買取】The Tony Williams Lifetime「Emergency!」

盤面は2枚とも概ね良い状態。ジャケットに多少スレ傷等ありますが、概ね良い状態のレコードを買取させていただきました。


-------------------


※参考買取価格は、この時代のものであって、買取価格は変動いたします。
この前まで価値があったものが再発されたことにより価値が下がったり、時代の流行などにも左右されます。
逆に、これまで何の価値がなかったものが、急激に価値が上がり買取価格が上がることもございます。
ご参考までに。



--------------------


"The Tony Williams Lifetime - Emergency!" は、1969年にリリースされたトニー・ウィリアムスが率いるジャズ・フュージョンバンド「The Tony Williams Lifetime」のデビューアルバムです。このアルバムはジャズとロックを融合させた革新的な作品で、後のフュージョン音楽の先駆けとされる重要な作品です。以下に、このアルバムに対する詳しい感想を述べます。

1. 革新性とジャンルの融合
"Emergency!"は、その時代において非常に革新的なアルバムでした。トニー・ウィリアムスは、当時わずか24歳でありながら、ジャズの伝統を破壊し、ロック、ジャズ、サイケデリック、アバンギャルドの要素を取り入れた全く新しいサウンドを作り出しました。このアルバムは、従来のジャズに対する挑戦であり、同時にロックミュージシャンにも大きな影響を与えました。

2. メンバーの卓越した演奏
アルバムには、ギタリストのジョン・マクラフリンとオルガン奏者のラリー・ヤングが参加しており、彼らの演奏がアルバムのサウンドに多大な影響を与えています。ジョン・マクラフリンのギターは激しいロックのエネルギーを放ち、ラリー・ヤングのオルガンはサイケデリックな雰囲気を醸し出しています。トニー・ウィリアムス自身も、その圧倒的なドラムテクニックでアルバム全体を力強く牽引しています。

3. アルバムの構成とテーマ
アルバムは2枚組で、全6曲の構成です。各曲は10分以上に及ぶものが多く、即興演奏が主な特徴です。曲の構造は非常に複雑でありながら、エネルギッシュで緊張感のある演奏が展開されています。タイトル曲「Emergency!」は、その攻撃的なリズムとサウンドでリスナーを圧倒します。また、「Where」は、より瞑想的で静かなパートを含み、バンドのダイナミクスをよく表現しています。

4. 影響と評価
当時の評価は賛否両論でした。ジャズの伝統主義者からは批判される一方で、新しい音楽の方向性に魅了されたリスナーやミュージシャンからは絶賛されました。特にフュージョンやプログレッシブ・ロックの先駆けとして、多くの後続アーティストに影響を与えました。アルバムは後にクラシックとされ、今日でもその革新性と重要性が再評価されています。

5. 音質と制作面
録音はややラフであり、当時の技術的な制約も感じられますが、それがかえってライブ感を生み出し、エネルギッシュなパフォーマンスを強調しています。プロダクションは意図的に粗削りで、緊張感と即興性を強調するように作られています。

6. 結論
"The Tony Williams Lifetime - Emergency!" は、ジャズフュージョンの歴史において欠かせない作品です。その大胆な実験とジャンルを超えた音楽性は、リリースから何十年経った今でも新鮮で、リスナーに強いインパクトを与え続けています。ジャズやロック、フュージョンのファンにとって、必聴のアルバムと言えるでしょう。