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今回はオーディオの銘機特集です。前にマッキントッシュMC275について記しましたが、今回はマランツの#2と#9(オリジナル)を取り上げたく、また、パワー・アンプの重要性についてMC275の際には書ききれなかったことを記したいと思います。
1・マランツ#2、#9登場の背景
マランツ#2は1956年に天才エンジニアであるシドニー・スミスの手により登場し、UL接続で40W、3極管接続で20Wの出力を得ていました。普通、UL接続で40Wですと「非力」となります。ですが、スピーカーのドライブ能力はハンパなく、TANNOYのオートグラフが、ガンガン箱鳴りをしました。
筆者は、嘗て、TANNOYのオートグラフも所有し(オートグラフではもっぱらクラシック音楽を聴いていました)、マランツ#2も所有していましたから、経験上、よく判るのです。
マランツ#2の登場の背景もマッキントッシュの真空管アンプ同様に、オールホーン型で巨大なスピーカーが多数ありましたから、そう言ったスピーカーを箱鳴りをさせ、充分に鳴らしきることを目的とされていました。
EL34が片チャンで2本使用されていますが、EL34の特性が発揮され、鋭敏なレスポンスで、また、繊細さも併せもって、オートグラフが鳴りました。
また、#5でも使用されていますが、この#2、整流管が使用されていることから音が瑞々しいのです。
ただ、この#2、EL34のほぼ100%をカツカツに使用することから、オーディオ評論家をして、「EL34の寿命が短い」などとよく言われていますが、そんなことはなく、筆者の友人でEL34を1度も交換することなく10年近く使用している人がいることから、オーディオ評論家の弁は全くの見当外れです。
むしろ、EL34をほぼ100%をカツカツに使用することから、音楽が生き生きと鳴るのです。
次に、マランツ#9(オリジナル)。
マランツ#9の登場は1960年。UL接続で70W、3極管接続で40Wの出力を得ていました。
なるほど、整流感が#9では使用されていないことから音の瑞々しさでは#2に軍配が上がりますが、レスポンスの良さ、繊細さに力強さも要求するのであれば、「#9」、となるでしょう。
ただ、筆者の場合にはオートグラフを鳴らすに当たって、UL接続70Wではなく、3極管接続40Wで使用していました。理由は、何故か3極管接続40Wの方がオートグラフにマッチしていたからです。
しかし、困ったことに、#2もですが、#9、1960年~1968年まで生産されていましたが、余りにも高価すぎて、当時の米国の富裕層の間でもそれほど売れなかったことから、タマ数が少ないのです。#9が生産中止になってから何年も経った頃に、日本人は頑張ってアメリカから#9を買い付けていましたが、本当に数が少ない。そして、21世紀に入る前後の時期に日本のマーケットから中国人、韓国人が多数買っていってしまったものですから、もう本当に#9のオリジナルは日本では希少価値です。#2も。
また、嘗て#9のレプリカが販売され、今、日本の中古市場に出回っているのはレプリカですが、このレプリカも#7・レプリカ同様に韓国人が設計したものであることから、NFBが大量にかかっているので音が悪いのです。筆者は、オリジナルの#9を手に入れるまでレプリカを使用しており、オリジナル#9入手後、レプリカ#9と比較試聴をしましたが、「#9」の名前がついた全く別物のアンプです。
筆者の友人で、韓国に行き、オリジナルの#9を買い、信頼のおける日本のビンテージ・オーディオ店、お抱えの修理業者に出し、メンテを施して使用していると言う根性のある者が4名、います。
筆者は訳あってオートグラフを手放すと同時に#2を手放してしまいましたが、時期が来たら、筆者も韓国に行って#2を買うつもりでいます。
2・パワー・アンプ考
これをお読みの皆様は、オーディオ・システムにおけるパワー・アンプについて、どういう位置づけをされているでしょうか。
スピーカーを駆動するということは当然ですが、何よりもスピーカーの次に、「音楽の表現力」を司っているのがパワー・アンプなのです。
オーディオ・システムにおいてスピーカーの次に音(音色)を決定づけるものは、プリ・アンプですが、スピーカーの次に「音楽の表現力」の表現力を司っているのは、パワー・アンプなのです。
筆者は、1978(昭和53)年からオーディオをリアル・タイムで経験してきましたが、筆者がこれまでの人生のなかでビンテージ・マッキントッシュ、ビンテージ・マランツのパワー・アンプと同じような衝撃を覚えたアンプは、クレルのKSA100でした(「音楽の表現力」という点で)。あ、マッキントッシュのMC2000もありました。
ともかく、これをお読みの皆様におかれましては、低能率なスピーカーばかりがはびこる今、パワー・アンプにはスピーカーの駆動力だけを求めるのではなく、是非、「音楽の表現力」を大きく担っているのがパワー・アンプだとご認識され、パワー・アンプ選びをしていただきたく思います。
(文 葛西唯史)
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★元大手レコード会社16年勤務
★元某大型輸入盤店でバイヤー歴20年
★某オーディオ機器メーカー25年勤務
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