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DJ高潮のPrestige(プレスティッジ・レコード)列伝 file Vol.1

2017/11/16

日本人は異なった物を比較するために◯◯三大など面白いキャッチコピーを付ける、ある意味特殊な国民性をもっていると思う。

日本三景として宮島(広島県)、天橋立(京都府)、松島(宮城県)。

高度経済成長期の三種の神器、黒白テレビ、洗濯機、冷蔵庫。

またまた三大ギタリストとして、ジミー・ベイジ、エリック・クラプトン、ジェフ・ベックなど…

その起源は日本神話の三種の神器、鏡、玉、剣からきているという歴史のお墨付き。

そんな〇〇三大というわかりやすく比較し易い言葉を熱烈なジャズファンのみなさまが今まで使わない手はない、ということでやはりあるんです!

 

ジャズ三大レーベル!

リスナーがいいなと思った音楽をバッケージングして発売する影には必ず『ヒト』の思惑があるわけです。
その『ヒト』自らが好んだ音楽を発表する母体としてレーベルがあり、言わばレーベルというのは『ヒト』の性格を色濃く表しています。

今回はジャズ三大レーベルを動かした『ヒト』を中心に比較していき、ジャズ三大レーベルの中でも一番人間臭いレーベルであるプレスティッジを紐解いていきましょう。

 

ジャズ三大レーベルとは?

◎ドイツ出身、生粋のジャズオタク!スタイリッシュなモダンジャズの生みの親、ジャズ界の革命児アルフレッド・ライオン主催の『Blue Note』

◎スウィング・ジャズを母体にハードバップの流行を肌で感じ取り、モダンジャズの世界に入門したオリン・キープニューズ主催の『Riverside』

◎若くしてレコード屋経営!ジャズは好きだが商売人!とにかく金払いが悪いボブ・ウェインストック主催の『Prestige』

レーベルの主催者の性格がやっぱり扱う音楽にも影響するんですね。

 

では詳しく各レーベルを見ていきましょう。

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一つ目のジャズ・レーベル、Blue Noteはジャズ好きが昂じてドイツよりニューヨークに移住し、サラリーマンと兼業しながら夜な夜なライブハウスに通いつめていたアルフレッド・ライオンが発足させました。
乏しい資金面というハンデはありましたが、長年培った自らのリスナーとしての耳でまだまだギャラが高額ではなかった素晴らしい若手プレイヤー達に声をかけレコーディングしました。1枚のアルバムを制作するために入念なリハーサルを準備し、演奏者がリラックスしながら演奏出来るように食事、お酒などを用意していたと言います。
ライブハウスという生演奏の現場に精通していたジャズファンが世界中に広めた新しいジャズ。
『ハード・バップ』を世に送り出した功績は音楽の歴史の中でもひときわ輝く遺産です。

 

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一方Riversideは他の2つのレーベルと決定的に違う点があります。
アルフレッド・ライオンにしろ、ボブ・ワインストックにしろ熱心なジャズファンが乏しい資金面の中レーベル立ち上げていますが、オリン・キープニューズは会社の重役という立場でレーベルを運営していきます。
よってアルフレッド・ライオンが発掘してきたプレイヤーをリーダーに据えて、当時の人気のあった先輩ジャズマンをコンボに起用したりジャズの新旧の名プレイヤー達を引き合わすという、ジャズの屋台骨をがっちりと支える役割を担っていました。
もう一つ重要な役割は今まで運悪くリーダー作に恵まれなかったプレイヤーに発表の場を設けることができた点も大きかったと思います。

 

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では最後ジャズ界のダメ漢ことボブ・ワインストック主催の愛すべきPrestigeを見ていきましょう。
レコード屋を経営しながらスウィング・ジャズの愛好家であった彼はちょうどレーベルを立ち上げようとしていたアルフレッド・ライオンと出会います。
彼の影響により、新しいジャズであるハード・バップの開拓を初めるのでした。ワインストックにとってライオンは永遠の憧れの存在としていたのではないでしょうか?
彼と同じ録音技師、ルディ・ヴァン・ゲルダーを起用し同じスタジオで録音していましたがその風景は全く異なっていたとヴァン・ゲルダーは語っています。

「レコーディングな夜中まで長引くと彼(ボブ・ラインストック)はいつも決まってこういうんだ…そろそろブルースでも一曲録音して終わろうか…」

初期ワインストック時代のPrestigeが録音に関してBlue Noteと大きく違った点はオリジナルの楽曲または、譜面を用いて新しいアレンジを求めるライオンに対してワインストックはミュージシャンが現場で行われるアドリブソロなどのスタジオの空気を重視し、スタンダードの楽曲も好んで録音していた点でしょう。

その後1958年頃からギャラの未払いなどの問題が発生し、ワインストックは制作から手を引いてしまいます。
しかし彼のスピリッツを継承し、エドモンド・エドワーズ、その後ソウル・ジャズを全面に打ち出したボブ・ポーターにレベールは引き継がれていきます。
僕がPrestigeが好きな一番の理由なのですが、ジャズ以外にR&Bなども好んでよく聴いていたワインストック、彼が身を引いたあともジャズのレーベルのイメージが強いPrestigeからR&Bの名手のリーダー作があったりとワインストックの精神は受け継がれていること。
その後ファンタジーにレーベルは売り渡されるのですが、皮肉なことに当時ファンタジーに在籍していたオリン・キープニューズの手によって現在我々がPrestigeの音楽を楽しめるようになりました。

 

このように3つのレーベルを比較してきましたがいかがだったでしょうか?

圧倒的な熱意と行動力、自らが培ったリスナーとしての耳でジャズを芸術の域まで高めたアルフレッド・ライオン。
インディペンデントなレーベルと大手レーベルの間である中堅レーベルに所属していたジャズ評論家オリン・キープニューズ。
そしてライオンに憧れ、レーベルの資金面と格闘しながらもおおらかにミュージシャンを尊重しながら現場の空気をパッケージングしたボブ・ワインストック。

 

三人の人間像が見えてきましたか?

 

僕にとってのジャズ◯◯三大とは、アルフレッド・ライオン、オリン・キープニューズ、ボブ・ワインストックなのです。

ジャズのみに留まらない当時の音楽が作り出された現場が多く残るボブ・ワインストックが作り出した偉大な音楽レーベルPrestige…

では『DJ高潮のプレスティッジ列伝』初めさせて頂きます。

お時間がありましたら是非お付き合いください。

 

ライター:DJ高潮(桂 朋輝)

 


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